統合医療教育センター概要
日本では高度の医療水準と医療技術をもちながら、それが必ずしも国民の幸福度、QOLやQOD(死の質)の向上につながっていません。超高齢社会における医療費の増加は国家の財政を圧迫していますが解決の道は示されていません。そこで、これらの社会課題の解決のために、統合医療の導入、普及が各界から望まれるようになりました。
統合医療の理念や定義に関しては、一定のコンセンサスが得られていますが、実際には、さまざまな考え方や使い方が存在します。そこで、統合医療本来の理念に基づく医学・医療の普及と実践のために、本邦での統合医療の研究と臨床を担う人材育成が急務であり、大学院等の高等教育機関における統合医療の教育が求められております。
当センターは、日本が抱える社会課題を解決し、国民の健康寿命延伸に貢献し、健康長寿社会を実現するための研究と実践に取り組むことを目的としています。
趣旨
伝統医療には、漢方医学のみならず、アーユルヴェーダや中国伝統医療、ユナニ医学なども存在します。また、補完代替医療では、さらに多くの療法が知られています。そして、統合医療の臨床モデルでは、これらの療法から最適な組み合わせを選択し、患者に提供する必要があります。一人の医師がこれら手技をすべて習得することは不可能ですが、本プログラムでは、各論を理解し全体像を把握し、適切なチーム医療の実践を介して、患者の必要性を最大限に満たせる人材を育成します。
受講対象者
本プログラムでは、医療有資格者のみならず、各種療法の療法士や施術者、ヘルスケア関連事業者など幅広い分野から受講生を募集します。具体的には、受講対象者は、国内の西洋医学分野の有資格者、国内外の西洋医学や伝統医療・補完代替医療の有資格者、および各種療法の施術や健康法の実践に従事する者、ヘルスケア関連事業者などです。また、医療系国家資格を持たない補完代替医療従事者は「基礎講座」を受講することで統合医療学講座の受講条件を満たします。
講義内容
統合医療総論、各論(漢方、鍼灸、アーユルヴェーダ、ヨーガ、カイロプラクティック、オステオパシー、音楽療法、アロマセラピー、ホメオパシー、バッチフラワーエッセンス、サプリメント、メディカルハーブ、点滴療法、温熱療法、波動、オゾン療法、催眠療法など)、サイモントン療法、癌やメンタル系の諸問題に対するアプローチなど。
講師
大学教員、学会などの団体の指導者など超一流の講師陣による
受講日
火、木 18:30 ~ 21:40(2コマ)
受講場所
東京都港区高輪2丁目16-5 東武高輪第2ビル5F
神奈川歯科大学大学院高輪教室
修業年限
1年
履修証明
本プログラムを受講し、修了要件を全て満たした場合に、履修証明プログラム委員会での認定を経て、学校教育法第 105 条に基づき、神奈川歯科大学が履修証明書を授与します。
コース
・統合医療学コース